安静時心拍数からわかること

トレーニング理論

海外Ironman・国内4大ロング全完走の管理人がお届けします

持久系競技をやっていると、安静時心拍数 (Resting Heart Rate) の話がよく出てきます。

この安静時心拍数から何が判るか、を解説した英語の動画があったので、内容をまとめました。

本編をご覧になりたい方はこちらからどうぞ。

What Does Your Resting Heart Rate Say About You?
by GTN (Global Triathlon Network)

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安静時心拍数から健康状態を知る

一般的に、安静時心拍数は体力が上がると低くなります。
そして当然ながら、トレーニングを追い込めば追い込むほど心拍数が上昇します。

そこから、心拍数の話題になると、

最大心拍数をどれだけ上げられるか?

安静時の心拍数をどれだけ低くできるか?

と、ちょっとした競争のような感じになります。

ですが、私たちはみな個人差があり、他人と安静時心拍数を比べることはできません。

ともあれ、安静時心拍数によってあなたの健康状態について多くのことがわかります。

安静時心拍数の測定方法

安静時の心拍数を記録するときにできるだけ低くしようとすると、逆に高くなってしまうということが多いです。面白いですね。

ですから、もしスマートウォッチ等の心拍計機能を持つデバイスをお持ちなら、それを使って安静時心拍数を計算するのがベストでしょう。

もしデバイスを持ってなくて実際に自分で心拍数を測る必要があるのなら、朝一番のリラックスしている時に測るのがベストです。

基準値はフィットネスレベルで変わる

一般的に、健康的な方の安静時心拍数は 1分間に60~100と言われています。

もしあなたが活動的で、例えばトライアスロンのトレーニングをしているようであれば、40~60となります。

持久系競技のエリートやプロの中には30台になり、動画で話している方(元トライアスリートのプロ) は過去38まで下がったそうです。

でも、安静時心拍数の低さは競うものでもないし、低い心拍数を目指す必要はありません。

セデンタリーライフスタイルは心臓を弱くする

ほとんど体を動かさずに座ってばかりいる生活を、セデンタリー・ライフスタイル (sedentary lifestyle) と言います。

この生活を続けていると、心臓は徐々に効率が悪くなっていきます。
つまり、最大心拍数は低下し、安静時心拍数は上昇し、心拍数の幅が狭くなります

このような状況の方は、定期的に早歩き、ジョギング、水泳などをすることで、本当に良い効果が得られます。
例えば心血管疾患にリスクを減らし、寿命を延ばすことに繋がります。

何より最も重要なのは、本当に気分が良くなることだと思う、と動画で語られています。

~~~当ブログ管理人の私見~~~

この話、私も強く同意します。

健康になる、というのは、緊急性は低いけれど重要な事項です。
みんな先延ばしにしがちにするヤツです。

一方、現代のストレス社会において、ストレス解消したい、というのは緊急性が高くて重要な事項になります。

運動をすることで、この緊急性が高くて重要なストレスの解消をすることができますし、ついでに健康にもなれます。

そう、緊急性が低い事項である「健康」へアクションするのではなく、緊急性が高い「ストレス解消」へのアクションとして運動を選択する、という考え方です。

ということで、運動、マジでおすすめです。

強い肉体的ストレスを与えると上昇する

トレーニングをすると体力がついて安静時心拍数は下がりますが、トレーニングし過ぎると逆に上昇してしまいます。
いわゆるオーバートレーニング症候群です。

トレーニングはストレスの一種であり、やりすぎて十分な回復ができなければ、ストレスは蓄積され、安静時心拍数に反映されることになります。

だから、自分の安静時心拍数を知り、毎日同じ時間に測定してモニターすると良いです。

そうすれば、心拍数が上がってきたときに、ちょっと無理しすぎかもしれない、という警告サインに気づくことができます。

精神的ストレスも安静時心拍数を上昇させる

精神的ストレスも私たちの心臓に影響を与えます。

そして、慢性的なストレスは問題を引き起こす可能性があります。
ストレス状態が長く続くと、安静時心拍数が上昇し、心臓発作や脳卒中の可能性も高まります。

ですから、自分のストレスレベルとその管理方法、そしてその引き金になるものを知っておくことは、本当に価値があることなのです。

慢性的なストレスを抱えているかも、という自覚がある方は、読書やリラクゼーション、瞑想など、肉体的にも精神的にもストレスレベルを下げることができる方法を試してみるといいでしょう。

睡眠も安静時心拍数に影響する

私たちは皆、睡眠が健康維持に不可欠であることを知っています。

残念なことに、生活が忙しくなるにつれて最初に失われるものの1つでもあります。

そしてそれは安静時心拍数に現れます。

安静時の心拍数がどんどん上がってきて、一晩ぐっすり寝ても心拍数が下がらない場合は、慢性的な疲労に悩まされているかも知れません。

そんな時は、睡眠時間だけでなく睡眠の質も改善しましょう。

そして安静時の心拍数を正常なレベルまで戻してください。

暑いと安静時心拍数が上がる

とてつもなく暑い環境にいれば、安静にしているときもトレーニングをしているときも、心拍数が高くなるのは自然のことです。

暑い日に心拍数が高いときは、心配になる前にこのことを思い出してください。

また、暑いときに水分を補給しないと脱水症状を起こすことがよくありますが、寒くても脱水症状を起こす可能性があり、それによって心拍数が上昇することも忘れないでいただきたい。

加齢で安静時心拍数が上がる

これはどうしようもないことですが、私たちはみな歳を取るし、歳を取れば安静時心拍数に影響します。

私たちは皆、生まれた時はかなり安静時心拍数が高く、それから青年期まで下がり、成人期を通じて健康であれば、かなり低い心拍数にとどまるはずです。

しかし、歳を取って 50代、60代になるにつれて、安静時心拍数は上昇し、同時に最大心拍数は低下します。

ただ、10~15年前の安静時心拍数をはるかに遡らない限り、このことに気づくことはないでしょう。
日々、心拍数が上がっていくようなことはありません。

薬の服用も安静時心拍数に影響する

もうひとつ考慮すべきなのは薬物療法です。

ある種の薬は心拍数、つまり安静時心拍数に影響を与える可能性があります。

ですから、何らかの理由で新しい薬を服用することになった場合は、その薬の影響と安静時心拍数にどのような影響を与えるかを確認し、自分の新しい正常値を知ることで、比較する基準となる指標を得ることができます。

病気の感染にいち早く気づける

定期的に安静時心拍数を測定している人が、急に安静時心拍数が上昇した場合、病気に感染している可能性があります。

そこで気づいても遅いじゃん!と言いたくなるかも知れませんね。

しかし、実際に体調が悪くなる前に休養をとることで、体が病気と闘う時間を作ることができます。

つまり、実際に病気にかかる前に数日間無理をした場合よりも、病気はそれほど悪化せず、より早くトレーニングや一般生活に戻ることができるのです。

安静時の心拍数をモニターしておけば、風邪で寝込んでしまう前にそれを防ぐことができます。

安静時心拍数を観察しよう

安静時心拍数が低いほど健康で体力があることを示します。

そして以上で紹介した通り、安静時心拍数を下げるためにできることはたくさんあります。

テクノロジーの進歩のお陰で、最近は安価で簡単に心拍数を計測できるようになりました。

これを利用し、運動を継続し、また安静時心拍数の観測も継続し、日々健康的に過ごしていきたいですね。

私が使用している心拍計は Wahoo TICKR FITです。
またスマートウォッチ COROS PACE3 は、心拍数を計測することもできます。

Wahoo TICKR Fit はちょっとお高いのですが、評判が高く、エイっと買いました。
結果、大満足。

バイクに乗るときは COROS PACE3 をバイクマウントに装着してサイコン代わりにし、この Wahoo TICKR FIT を腕に巻いて心拍数を測定しています。

心拍数の測定のためにスマートウォッチを手首に着けて、バイク漕ぎながら盤面のスピードやケイデンスを見るの、危ないですからね。

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COROS PACE3 は、Garminウォッチを紛失したのをきっかけに宗旨替えしました。

最近の Garmin は私が使わないような機能が搭載されていて高額、という印象で、他を探していたら COROS へ行きつきました。

スイムも計測できるし、スピードセンサーもケイデンスセンサーもパワーメーターも接続できるし、問題なし。

練習ログが Garmin Connect から COROS Training HUB になってしまいましたが、Garmin Connect のアカウントは今でもアクセスできますし、Garmin時代に練習してきた自分のカラダへの積み重ねが無くなってしまう訳でもなく、大したことことないです。

COROS PACE3 のレビュー

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