練習本レビュー: 超一流になるのは才能か努力か?

トレーニング理論

海外Ironman・国内4大ロング全完走の管理人がお届けします

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意志よりも意欲

「意志の力が強い人」は存在しない。

意欲の妨げになる要因を見つける。
例えば、ついスマホをいじって睡眠時間が減ってしまうなら、電源を切って別の部屋に置いておく。

意欲を高める方法を見つける。
練習を続けて効果が出ると、自分の能力に誇りを感じ、また仲間から褒められて喜びを感じ、自己認識が変わってくる。

自分は成功すると信じる
1940年代に15個の世界記録を樹立した中距離走者のグンダー・ヘーグは、子供時代に森の中での1500m走の計測をした時、父親は実は5:50だったタイムを 4:50と告げた。
グンターはこの結果から将来ランナーとして勝てるようになると信じ、真剣に練習に励むようになった。

成績が頭打ちになったら、この状態を打破するのに必要な努力をした上でなら競技を止めてもいい、と自分と約束する。
きっと止めることにはならないだろう。その努力をすれば上達するから。

社会的意欲も強力。
自分をサポートしてくれる人で周囲を固める。集団あるいはチームで活動するとよい。お互いを信頼し励ましあえる。
※ 今は Strava のような スポーツ系 SNS もあるのでどんどん利用したいですね。

意欲を継続できるようにする。
わずかでも自分が上達していることが分かるサインを常に確認できる状況を作っておく。
長い旅路を達成可能な目標に分割して一つずつ達成していく。

大人になってからでは遅いのか

肩や股間の柔らかさや衝撃に耐える骨の太さ等、若い頃にしか伸ばせない身体能力はあるが、歳を重ねても何らかの適応性を維持している。

若者ほどではないが、大人の脳も適応性を持つ。大人も努力をすれば伸びる
大人の脳は若い脳とは違う適応性を持つため、学習するメカニズムも変わってくる可能性が高い。

生まれながらの天才はいない

何かを学習する速度は人によって違う。だがそれはビギナーレベルのみの話であり、長期的に勝利するのはより練習した者である。
初期に劣っていた子供は、追いつくためにたくさん練習し、たくさん練習する習慣を身につけた彼らはやがてさほど練習のプレッシャーが強くなかった子たちを追い抜いていく。

子供は同学年の遅い時期に産まれた方が学習の呑み込みが遅く、教師がそれを「才能なし」と勘違いしレッテルを貼ってしまうかも知れない。これが生まれつきの才能を信じることの弊害である。
あらゆる人間に可能性を認め、それを伸ばす方法を見つけることだ。

人生の可能性を切り開く

青少年に何かの分野のエキスパートになり、心的イメージを身につけさせると、その分野以外でも、成功するには何が必要で、また成功は誰にでも手の届くものであるという事実を理解するきっかけとなる。

例えその分野の最先端に到達できなくても、自分の人生を主体的に選び能力を高めていくという挑戦を楽しむことは誰にでもできる。
その努力をしている時、我々は最も人間らしさを発揮していると言えるのではないか。

技術進歩のお陰で世界は仕事、余暇、生活環境の変化が速くなってきおり、ほとんどの人は職を何度か変える必要が出てくるだろう。
そのためには新たな能力を学び続けていかねばならず、効果的に学ぶ方法を身につけることが極めて重要になる。

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