衝撃!適正なタイヤ空気圧が思ったより全然低かった

ギア

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トライアスロン、ロードバイクの適正なタイヤの空気圧はどれくらいなの? と悩んでいる方、こちらの記事を参考にしていただけば幸いです。

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タイヤの空気圧はスピード、快適性、パンクに関わる

ロードバイクやトライアスロンのレースにおいて、タイヤの空気圧は非常に重要です。

  1. 空気圧を上げると、跳ねやすくなるので快適性は落ちます
  2. 空気圧を上げると、クリンチャーの場合はリム打ちパンクのリスクが低くなります
  3. 空気圧を上げると、タイヤが変形しにくくなりスピードがあまり落ちません
  4. 空気圧を上げると、タイヤの接地面積が少なくなりスピードがあまり落ちません
  5. 空気圧を上げると、車体が跳ねやすくなりスピードが落ちます

③のタイヤ変形によるロスをヒステリシスロス (hysteresis loss) と言います。

タイヤは加速や減速するときに変形し、そして元の形に戻りますが、この変形にエネルギーが使われてしまう (熱と音が出る) ため、推進力が失われてしまいます。
空気圧を上げればあまり変形しなくなるので、ヒステリシスロスは小さくなる = スピードがあまり落ちなくなります。

⑤の跳ねることによるロスをインピーダンスロス (impedance loss) と言います。

屋外走行では路面には凸凹があるため、車体が上下に跳ねるのにエネルギーが使われてしまい、推進力が失われてしまいます。
空気圧を上げると大きく跳ねるようになってしまうので、インピーダンスロスが大きくなる = スピードが落ちてしまいます。

空気圧は高ければ良いのか? 低くすべきなのか?

空気圧を上げると、スピードが落ちなくなる要素スピードが落ちる要素が同時に発生する
どっちやねん!て思いますよね。

SILCA という自転車のアクセサリーの会社による有名な実験があるのですが、外乗りの場合、ある程度までは空気圧を上げれば上げるほどロスが少なくなるのですが、あるポイントからは急にロスが大きくなってしまうことが判りました。

これをブレークポイントと呼んでいます。

このブレークポイントこそが適正な空気圧であり、高すぎても低すぎてもダメ、ということになります。

この折れ線グラフの 115PSI 辺りです。
!https://silca.cc/blogs/silca/part-4b-rolling-resistance-and-impedance

なお、以前はインピーダンスロスについては考慮されず空気圧は高いほど速く走れるという理論だったのですが、2018年頃に SILCA がこの発表をして覆りました。

路面が滑らかな室内自転車競技ではインピーダンスロスはかなり小さくなるので、タイヤにはパンパンに空気を入れます。
2023年のトラック競技の全日本選手権の出場者は 13bar (188.5psi) くらいが多かったそうです。

空気圧の適正値が思ったよりかなり低い

私はそれまでタイヤの空気圧を 8bar にしていたのですが、この話を聞いてから何となく 7.5bar (108.8psi) に落として練習・レースで走っていました。

ところがこの話を細かく調べていくうちに、どうやらこのブレークポイント = 空気圧の適正値はもっと低そうだ、ということが判ってきました。

そして SRAMのサイトで体重やタイヤの幅などを入力すると適正な空気圧を算出してくることを発見しました。
※Zippのホイールを履いていることが前提

早速入力してみたら、何と

フロントタイヤ 4.94 bar (71.6psi)

リアタイヤ 5.26 bar (76.3psi)

7.5 bar より全然低い・・・。衝撃でした。

前後で空気圧を変えるのもビックリ。
まあでもトライアスロンの場合は前乗りポジションだからまた違うのかも。

ただ、空気圧を下げると 前述の➁のとおり、クリンチャータイヤの場合にリム打ちのリスクが高まります

SLICAのグラフを見ると、5.26bar の Crr: 転がり抵抗係数 は、 7.5bar よりも 7%ほど低いようです。

ロングディスタンスのバイクパートは長時間になるので 7% の差は大きい。

でもリム打ちでパンクしたらチューブ交換でかなりのタイムロスになる。

この 2つを天秤にかけて、空気圧を幾つにするべきかを考える必要がありますね。

ちなみにパンク修理に必要な携帯用エアポンプの記事も書いてます。

自分の適正値は実走の中で調整する

この SRAMのサイトの計算値が完全なる正解ではないので、結局は様々な空気圧で実走してみて決めていくことになります。

これはクリンチャータイヤでもチューブレスタイヤでも同じです。

空気圧を低くした方良いということは知っていたのに、その情報を正確に把握しておらず、この数年間は転がり抵抗が大きい空気圧でレースに出てしまっていたようです。

今回の調査は非常に役立ちました。

次のレースへ向けて自分の適正な空気圧を試行錯誤していこうと思います!

クリンチャータイヤの名品 Grand Prix 5000。私も使ってます。

チューブレスはこちら。チューブレスレディです。
チューブレスレディとは、タイヤの中にシーラントを入れるチューブレスタイヤです。


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