昨年に手首を骨折して手術した後、トレーニング再開したら怪我、を繰り返している当サイト管理人です。
玉手箱を開けた浦島太郎のように一気に老けてしまった感じ。
そんな時にこの動画に出会いました。
みんな大好き GTN (Global Triathlon Network) による、持久系競技に取り組む40代、50代、60代のアスリートへのアドバイスです。
How Does Aging Affect Your Training?
動画の内容が濃いので、各年代別に記事を分けました。
50代向けの記事はこちら。
60代向けの記事はこちら。
初心者の心得
まず、40代以降に初めて持久系競技を始める方へのメッセージから始まります。
危険因子のチェック
まずは危険因子 (risk factor) をチェックしましょう。
高血圧、家系の心臓病の有無、本人または家族の喫煙歴、高コレステロール、については認識しておくべき危険因子であり、必要と感じたら検査を受けてください。
しかし、運動のメリットはリスクをはるかに上回りますので、持久系の運動を続けて健康になることができます。
スロースタートして徐々に積み重ねる
持久系のトレーニングを始めたばかりであれば、ゆっくりと始め、徐々に積み重ねていくべきです。これは年齢関係ありません。
ただ、歳を取っている方は特に重要です。興奮して熱中しすぎてケガしないよう。
初期の小さな痛み・違和感にはすぐ対処
初期の小さな痛みにはすぐに対処してください。
どんな小さな痛みや違和感でも、それが深刻でないと確認できるまでは、深刻なものとして扱ってください。
そして、深刻でないと分かってから、乗り越えて運動しましょう。
痛みを無視して運動を続け、それが悪化して 6〜8週間も走れなくなるようなことは避けてください。
専門家のアドバイスを受ける
コーチや経験豊富な方のアドバイスを受けてください。
そうすることで、初期の段階で進捗を妨げたり、持久系運動の楽しみを奪ったりするような、愚かな間違いを犯さないようにすることができます。
歳を取るのは誰もが初体験
ここでまず、それまで競技を続けてきていたとしても「誰もが歳を取るのは初めてだ」と言ってます。
これは金言に値しますね。

それまで培ってきた持久力・パワー・経験 だけでは通用しない世界に突入する、ということを伝えたいんだと思います
トレーニングを継続する
動画では consistency という言葉を使っていますが、要はトレーニングを継続せよ、ということです。
歳を重ねるとこれが益々重要になるとのこと。
20代の頃は 1か月休んでからすぐにトレーニングに戻れていたとしても、歳を取ると、練習をしばらく休んだ後にそれを取り戻すのにずっと時間がかかります。
筋トレをする
年配のアスリートのトレーニングについて聞くときに最もよく耳にするであろう「筋トレ」。
何故なら、歳を重ねるにつれて筋肉は使わないと衰えていく傾向があるからです。
加齢による筋肉量の減少を止めることはできません。
しかし、筋肉の衰えを遅らせることは間違いなくできます。
筋トレしましょう。
VO2Maxを上げる高強度をやる
筋肉量と共に徐々に低下するもの、それは最大酸素摂取量 (VO2Max)。つまり有酸素能力です。
これも筋トレと同様、対抗する必要があります。
その方法は、VO2Maxを向上させる高強度のセッションをおこなうことです。
高強度のトレーニングについてはまた後で出てきます。
代謝の低下にあわせて食事量を減らす
歳を重ねると代謝も遅くなります。これは 40代で既に始まります。
もしあなたが40代になったばかりなら、少し食事に気を配り、わずかに低下した基礎代謝量に合わせて食べ過ぎないようにする必要があることを意識してください。
もちろんトレーニングに見合った食事は必要。
たくさん練習したら十分に食べるようにしてください。
回復期間を長くとる
受け入れがたい現実ではありますが、歳を重ねればやはり回復は遅くなります。
ハードなセッションをおこなうことはできますが、若い頃に比べて1~2日ほど回復日を増やす必要があるかも知れません。
そしてそれは、レースについても同じことが言えます。
ハードなレースからの回復には以前よりもずっと時間がかかるでしょう。
それでもレースでは自分の限界に挑戦すべきですし、たまに若い選手たちを打ち負かすのは本当に気持ちの良いものです。
ここで、前述の トレーニングの継続性 (consistency) との衝突が生まれてしまいます。
ハードなレースをすると、1週間、10日間、2週間、とフルレストして回復したくなる誘惑に駆られます。
でもそうしてしまうと体力が低下してしまい、それを再び取り戻すには、年齢を重ねている分、2倍の時間がかかってしまい、結果的に consistency を失ってしまうのです。
コツは、レースの準備ができたときにのみレースに出場し、レース後はできるだけ早くトレーニングに戻ることです。
完全に休むなと言っているわけではありませんが、できるだけ早く再び体を動かし始めるようにしてください。
そうすることで、ハードなレースをした後でも、一貫性を保ち、それを失わないようにすることができます。
高強度のセッションをやる
40代になったばかりでこれからどうすればいいか悩んでいる方へ。
高強度のセッションは依然として必要です。
加齢により、以前よりずっとキツく感じられ、スピードも大幅に落ち、回復にもずっと時間がかかるようになります。
そのため、結局やらなくなってしまい、ランニングはすべて同じような一定のペースになってしまう。
これは多くの年配のアスリートが陥る罠であり、間違いです。高強度トレーニングはやはり行う必要があります。
高強度に取り組む際にはフレッシュで準備万端の状態で臨み、練習後は回復期間を長めに設けてください。

回復期間はフルレストではなく低強度をやる、と私は理解しました
歳を重ねたらよりハードに取り組む意識を!
この動画を観た私の感想。
トレーニングの間隔を空けるなとか、高強度トレーニングや筋トレをやれとか、わざわざ VO2Max向上トレと高強度トレを別トピックにするとか、40代になっても、いや、30代のとき以上にハードにやれ!というメッセージがビンビンに伝わってきます。
私、加齢が進んだらあまり高強度トレーニングはやるものじゃない、と考えてました。
正に「多くの年配のアスリートが陥る罠」にはまっていてしまった訳です。
ただその一方で、高強度トレの後の回復日 (低強度をやる日) は長めに取るように、と言ってます。
これはケガを避けるためにも重要ですね。
あと、トレーニングの継続についても正しく理解できていませんでした。
手首骨折→手術、からの練習再開では、筋力が落ちていることを意識して強度(ペース) をしっかり落とすべきでしたが、そうせずに、練習の強度に耐えられず脚を怪我する、というのを繰り返してしまいました。
トレーニングの継続をもっと大事にすべきでしたね。
この動画の後半で、50代向けに Keep Racing! (継続してレースに出ろ!) という力強いアドバイスが出てきます。
これは間違いなく全世代向けのメッセージであり、最近怪我続きで低空飛行が続いている私に刺さりまくり、トライアスロンへのモチベーションが湧いてきました。
いつかまたロングディスタンスに出て完走してみせる!
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