バイクを室内で練習するのに使用するローラーには色々な種類があり、それぞれについて解説いたします。
ローラーは市民レーサーの強い味方
この記事を読んでいる方の多くは、これからローラーの購入を検討されているのだと思います。
そもそもローラーは必要なのか?と考えているかも知れません。
私の主張は、「レースに出るならば購入すべき」です。
購入するかどうかを迷っている方は、ローラーに乗るメリット・メリットの記事を書いてますので、そちらもご参考ください。
ローラーの種類
さて本題です。
ローラーの種類は下図のとおりとなってます。
まず、ローラーは固定ローラーと3本ローラーに大別されます。
そして固定ローラーは、ダイレクトドライブ、タイヤドライブ、ハイブリッドに分けられます。
また、それとは別の切り口で、スマートローラーかそうでないか、で分けられます。
固定ローラー
固定ローラーはその名のとおり、バイクをローラーに固定させて使用します。
そして、固定させる箇所、固定させる方法によって、3種類に分けることができます。
ダイレクトドライブ
ダイレクトドライブは、バイクの後輪を外し、チェーンをローラーのスプロケット ⚙ に直接セットする方式です。
タイヤドライブ
タイヤドライブは、バイクを後輪を付けたままローラーの上に載せて固定する方式です。
このとき、後輪を少しローラーへ押し付けます
ハイブリッド
ハイブリッドは、前輪を外してローラーへ固定し、後輪をローラーに載せて使用します。
3本ローラー
3本ローラーは、その名の通りローラーが3本あり(4本のローラーもあります)、その上にただバイクを載せるだけです。
スマートローラー
スマートローラーとは、自動で負荷調整される機能を持つローラーを指します。
これが無いと、パワートレーニングの精度が落ち、また Zwift や MyWhoosh のようなバーチャルサイクリングアプリの楽しさが半減してしまいます。
例えばパワーの閾値 200W で 10分、というトレーニングがあったとして、スマートローラーでない場合は、バイクのギアを変えて、またケイデンスを調整し、200W相当のスピードをキープするということになりますが、やはり「200W相当」と「200W」は異なる訳で、トレーニングの効果が落ちてしまいます。
このようにパワーの精度は重要で、スマートローラー同士で精度の高さを競い合ってます。
またスマートローラーを使えば、バーチャルサイクリングアプリでのコース内に登りが出てくるとその傾斜に従ってペダルが重くなり、逆に下りでは軽くなります
スマートローラーが無いと、負荷は全く変化せず、没入感 = おもしろさが低下してしまいます。
各ローラーの長所と短所
ダイレクトドライブ、タイヤドライブ、ハイブリッド、3本、各ローラーの長所と短所を表にしてみました。
パッと見てわかるとおり、ダイレクトドライブに◎が多いです。優秀。
一方、実走感とフォーム矯正は×で、これを重視し、かつ騒音が大きくてもOKな環境が用意できるのであれば、3本ローラーを選ぶのも良いでしょう。
タイヤドライブはとにかく安さ重視。最初はいいですが、しばらくして他のローラーが欲しくなることでしょう。私もそうでした。
ハイブリッドは、私も使ったことがなく周りで使っている人もおらず、評価が難しいところですが、流行ってないということはあまり魅力がないのかな、と思います。
以下、1つずつ解説していきます。
【安さ】スマートローラーだと高額
一番安いのはタイヤドライブです。
ただタイヤドライブの場合、専用のタイヤ・ホイールが欲しくなり(詳しくは後述)、それらを新たに用意するにはまたコストがかかるので、安いといっても微妙です。
また、ローラーって重くてかさばるから、タイヤドライブに不満を感じるようになってやっぱり他のローラーが欲しい!となった場合、そのタイヤドライブをメルカリでさばくのもひと苦労です。
一番高いのはダイレクトドライブ。
理由は、今やダイレクトドライブのほとんどはスマートローラーの機能が付いているから。
上述のとおり、パワートレーニングをしたいならスマートローラーは是非欲しいところです。
なおダイレクトドライブにはスプロケットを着けておく必要があるため、余っているスプロケがない人は新規で購入が必要です。ただ、グレードは一番下ので問題ありません。
ハイブリッドも3本の多くはスマートローラーではありませんが、別デバイスを買い足すことでスマートローラー化することができます。
そうなるとダイレクトドライブと同程度の出費となりますが、スプロケを追加で用意する必要はありません。
要は、スマートローラー機能の有無が価格への影響が大きい、ということです。
【静音性】一軒家の個室なら無視できるけど
一番静かなのはダイレクトドライブ。
集合住宅だったり一軒家だけど家族の居住スペースで練習するのであれば、ダイレクトドライブを選ぶのが無難でしょう。
タイヤとローラーが接触するタイヤドライブ、ハイブリッドはもう少しうるさい。
そして3本ローラーは、接触ポイントが一番多く、一番うるさいです。
ま、騒音を出しても大丈夫な環境を用意できる人はどれ選んでも問題なしです。
【実走感】3本ローラーがベスト
実走感については 3本ローラーがベストです。多少バイクを振る事もできます。
他のものはバイクがローラーに固定されているため、実走感は落ちます。
【フォーム矯正】3本ローラーがベスト
固定ローラーだと、バランスを取らなくて良い分、高いパワーを出すことを優先したフォームになりがちです。
その結果、極端に前乗りになったり、ペダルを回すというより踏むようになったりと、実走向きではないフォームが癖になってしまうおそれがあります。
3本ローラーはそんなことしていると落車しますので、自然とバランスの良いフォームを身に着けることになります。
この項目を最重要視する方は 3本ローラー派となります。
スマートローラー機能のデバイスを追加購入すれば、幾つかの短所は解消されますしね。
【タイヤ摩耗】ダイレクトドライブは摩耗ゼロ
ダイレクトドライブはローラーとタイヤが接触しないため、摩耗ゼロです。
逆に一番摩耗するのは、タイヤをローラーに押し付けているタイヤドライブです。結構タイヤのカスが出ます。
普段使いのタイヤが減っていくのは心苦しい、と感じるようになると、対策としてタイヤドライブ専用のタイヤが欲しくなります。
この専用タイヤは静音性が高いという利点もあります。
実走/ローラー練習の度に、ローラー専用タイヤと実走用タイヤを剥いたりはめたりするのは現実的ではありません。
そうなると、ローラー専用タイヤをはめっぱなしにしておくローラー専用ホイールも必要になります。
ホイールの余りがない方は新たに購入ですね・・・。
【パワー精度】ダイレクトドライブがベスト
※どれもスマートローラーであることが前提です
ペダルを回してからローラーに伝わるまでに経由するものが一番少ないのがダイレクトドライブ。よってパワー精度が一番高いです。
タイヤドライブ、ハイブリッド、3本だと、タイヤを介してパワーが伝わることになり、ここで精度が落ちてしまいます。
パワー精度の重要性についてはスマートローラーの章のとおりです。
【高出力】スマートローラー機能があれば問題なし
ダイレクトドライブ、というかスマートローラー機能があると、高出力を出すことができます。
ハイブリッドローラーはその多くが上限が 300~600W程度だったりしますが、一部の製品、例えば wahoo KICKR ROLLR は、最大1500Wと十分な高出力を出すことが可能です。
3本ローラーも同様で、一部の負荷装置がついている製品や、そうでなくてもスマートローラーのデバイスを追加すれば、高出力を出すことができます。
【軽量】動かさないなら無視して良い
ハイブリッドローラーには軽くて携帯性の良いものが多いです。
これはウォームアップのためにレース会場に持ち込むことを想定したものです。
そんなガチな使い方はせず、置きっぱなしで滅多に動かさない方は、あまり重要な項目ではないですね。
【製品の種類】ハイブリッドは選択肢が少ない
ハイブリッド、あまり流行ってません。
以前は Growtac の GT-Roller F3.2 が評判が高くて有名でしたが、それも既に生産終了。
GT-Roller がダメならもう他の製品は難しいのでは。
現在は Minoura が頑張ってますね。あと wahoo の Kickr Roller とか。
他のローラーはそれなりに製品が出そろってますが、スマートローラー機能が付いてくるダイレクトドライブが一番選択肢が多いです。
【安全性】3本ローラーは落車リスクあり
固定ローラーは落車することはありません。
3本ローラーは、全力出し切ってフラフラしていると落車します。オールアウトはやりづらいです。
つまりは実走と同じということです。
自分に合ったローラーに出会っていただきたい
以上、ローラーの種類を解説しました。
この記事でローラーについて理解を深めていただき、自分になったローラーに出会えることをお祈りしております!
私も愛用中のダイレクトドライブローラー NOZA S。
私が最初に買ったタイヤドライブローラーは Minoura でした。
Minoura の FG550A は携帯性よりも高出力トレーニングを重視したハイブリッドローラー。
ELITE の NERO は 3本のスマートローラー。騒音が大きくても問題ない人には最適解かも?
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