トライアスロンの練習の管理手法で有名な指標 TSS のうち、スイムの TSS = sTSS を計測するための基準となるペース CSS: Critical Swim Speed (クリティカル・スイム・スピード) の計測方法をご紹介します。
スマートウォッチは使いません!
TSS とは
TSS は Training Stress Score の略で、練習の時間と強度の両方を考慮したスコアであり、トライアスロンのトレーニングを管理するのにたくさんの方が利用しています。
こちらの記事で詳しく書いてます。
sTSS を算出するためには CSS の計測が必要
sTSS を算出するには、まず基準となるペースを設定する必要があります。
それが CSS: Critical Swim Speed です。
過度に疲れることなく長時間維持できる理論上の最速のスピード、つまり有酸素性水泳の閾値と定義されます。
この CSS をキープしたまま 1時間泳ぐと sTSS が 100になるように計算されます。
これより遅いスピードで 1時間泳げば sTSS は 100より小さくなりますし、これより速いスピードで 50分泳いで 100になることもあります。
トライアスロン用のスマートウォッチだと CSSを簡単に測れる機能がありますが、それがなくてもプールサイドにあるペースクロックで計測が可能です。
400m全力泳、200m全力泳 を行う
CSS は 400m全力泳、200m全力泳、双方のタイムから計算できます。
以下、本家 TrainingPeaks の説明の日本語訳です。下記の通りウォームアップの内容を細かく指定してます。
- ウォームアップ
自由形300m → フィン200m → 好きなドリル50m → 自由形50m → 自由形50m x4 (ハード25m+イージー25m) + 10秒休憩 → 自由形100m (20秒休憩)
最後の100mのペースは、400mタイムトライアルで維持できると想定される平均ペースにしてください。 - 400mタイムトライアル
コンマ何秒というところまでタイムを知る必要はありません。
ペースクロックでタイム計測できます。 - 休憩
5~8分間、水泳やストレッチをし、完全に回復します。 - 200m タイムトライアル
400m の計測と同様です。
ただ私は、ウォームアップも休憩も結構適当です。
TT ってレーン占有しないとできないため、空いたと思った時がチャンスなので。
CSSの計算方法
CSS の計算式は下記の通りです。
これを手計算するのは若干面倒なので、こちらのフォームで計算できるようにしました。
ブラウザのお気に入りにでも入れていただければ。
CSS を定期的に計測し直す
CSS は定期的に計測し直しましょう。
シーズンオフ中とレース1ケ月前では、30分全力泳のスピードは変わりますよね。
シーズンオフ中の遅いペースをずっと基準にしていると、徐々に sTSSが高めに出てしまいます。
ただ、400TT、200Tってすごいキツイし、バイクもランも同様に計測し直しはキツい。
完全オフから練習開始した時は測るとして、その後は練習を積んで CSS更新できそうだと感じた時に計測してます。
バイクの FTP やランの FTP の計測に比べたら sTSS の計測は短時間で済むので、それらよりは計測し直ししようという気になれます。
でも当然ながらキツい。最後の方とか酸欠なのか手の先が痺れてきますからね…。
sTSS の計算方法
この CSS を基に日々のスイム練習の sTSS を算出するのですが、その計算サイトを作りましたので、そちらもご利用ください。
CSS計測 頑張りましょう
CSSの計測は気が重いですが、今日はレーン占有できるからとりあえず始めちゃおう、この CSS計測自体がとても良い練習になるし途中でやめてもいいや、そこからノッきたら儲けもの、くらいのノリで始めちゃいましょう。
最初の重い腰を上げるところをクリアできれば、あとは何とかやり切れることが多いです。
ハードですが頑張りましょう!
バイクのFTPの計測はコチラ。
ランのFTPの計測はコチラ。
コメント