ダイレクトドライブのスマートローラーの中でもコスパ最強と名高い NOZA S のインプレです。
NOZA S に興味があるけど、良い点、悪い点が知りたい、という方にご参考いただければ幸いです。
Xplova社とは
スマートローラー NOZA シリーズは、2008年に台湾で設立した Xplova社の製品です。
その後 Xplova は 2015年にこれまた台湾の acer社に買収されました。acer はコスパの良いPCの会社として有名ですね。
ちなみに日本の販売代理店は 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社(NCD)です。2000年に株式上場している SIer の大手。IT業界にいる方ならご存じかも。
なぜか駐輪場の経営をしてたりもしてます。
NOZAシリーズ
NOZA は幾つかのモデルがあります。
- NOZA – 2018年11月に発売
現時点で公式サイトに情報がないため詳細不明です。
- NOZA S – 2020年5月に発売
私が今回買ったモデル。コスパ最強です。
- NOZA One – 2021年11月に発売
エントリーモデルです。自動負荷調整機能がないので、私の検討対象からはすぐに外れました。あと最大出力800Wてのも今イチ。
- NOZA V – 2022年8月に発売
ハイエンドモデル。後で触れますが、コスパの面から NOZA S に劣ると判断しました。
タイヤドライブのスマートローラーからの買い替え
それまでは MINOURA の V130 といタイヤドライブの固定ローラーに、神楽ユニットというスマートローラーを後付けして使ってました。そんな私のレビューです。
ちなみに後付けできるスマートローラーなんてこの神楽ユニットくらいではないでしょうか? これはこれで神製品でした。
セッティングの注意点
NOZA S のセッティングの注意点は下記のとおりです。
フライホイール周辺にスペースを確保
フライホイールとは、ローラーを回すときに感じる重み・抵抗を調整する部分です。
NOZA S だとこの赤い部分。
トレーニング後、ここがかなり熱くなります! カバーがついてますがそれでも熱い。
なのでこの横を歩く可能性がある場合は十分にスペースを確保しましょう。
私、最初は適当に設置したためにフライホイールの辺りが狭く、そこを通ろうとしたら足が当たってすごく熱かったです。
NOZA S はフライホイール軽い方で KICR とか Tacx とかもっと重いです。想像ですが更に熱くなりそう…。
9速、10速の場合はスペーサーを忘れず入れる
9速、10速のスプロケを使う場合、まず最初に付属の1.8mmのスペーサーを忘れずに取り付けましょう。説明書にも書いてあったのに私はうっかり入れ忘れてしまいました。
スプロケって固いから外せない場合はドハマりしますよね。私のように余計にスプロケを外すことがないよう、9速、10速を使う方はご注意ください!
NOZA S の良い点
さすがの静音性
ダイレクトドライブなので、タイヤドライブと比べると静かです。
公式サイトでは 58 dB と記載されております。
60dBの基準が 静かな乗用車、普通の会話、だそうで、静かなのが分かるかと思います。
うちではサンルームでローラーを回しており、ガラス窓を隔てて家族が生活しています。
ローラーを NOZA S に変えたら、家族が全く音が聞こえなくなったと驚いてました。
パンクしない
ローラーなのに何言ってんだと思うかもしれませんが、タイヤドライブだとパンクするんです!
使っているホイールがいけなかったのか、リムテープが良くなかったのか分かりませんが、何度もパンクしました。チューブを何本替えたことか。
あとタイヤの摩耗もありバーストするので、ちょくちょくタイヤの買い直しが必要です。
タイヤが届くまでにローラー回せないのがストレス。
このような手間、費用、タイヤ到着待ち時間、から解放されました!
リアタイヤへ空気を入れなくて良い
タイヤドライブでは毎回リアタイヤへエアを入れる必要がありますが、この作業が無くなりました。
別に煩わしかったわけではないのですが、NOZA S に替えてから快適!
これは嬉しい想定外でした。
パワー精度 ±2.5%
タイヤドライブローラーだと、タイヤの空気圧やローラーの押し付け具合によって負荷がいかようにも変わるので、そもそもパワー精度の表記が無かったりします。
それと比べたらパワー精度 ±2.5%の何と頼もしいこと!
タイヤドライブでは、ある日いきなりパワーが高めに出るようになって FTP test やり直し、とかありましたが、今後はこれが無くなるでしょう。
他の上位モデルの製品とのパワー精度の比較を載せておきます。
私としては、この差が自分のトレーニングに影響するとは思えませんでした。
そもそもこの精度は何を基にしているのかよく分からないんですよね。会社毎に違うんじゃないかと思ってます。
ともあれ私としてはこの±2.5%という数字で十分です。
wahoo KICKR smart: ±1.0%
Garmin Tacx NEO 2T smart: ±1.0%未満
NOZA V: ±2.0%
NOZA S: ±2.5%
ダイレクトドライブなのに安価
この記事を書いている時点での Amazon 販売価格は以下のとおりです。NOZA S の安さが突出しています。
機能差はあると思いますが(wahoo と Garmin はちゃんと調べてない)、この価格差をひっくり返せるとは私には思えませんでした。まあここら辺はご自身のお財布との相談になりますね。
wahoo KICKR smart: 187,550円
Garmin Tacx NEO 2T smart: 220,000円
NOZA V: 126,714円
NOZA S: 106,722円
軽量
スペックとしては 17kg です。
この数字だけ見ると重そうですが、他の製品と比べると軽いことがわかります。
そう動かすものではないのですが、軽いに越したことはありません。
wahoo KICKR smart: 22kg
Garmin Tacx NEO 2T smart: 21.5kg
NOZA V: 23kg
NOZA S: 17kg
NOZA S の悪い点
実走感 (期待しすぎていた?)
それまで使っていたタイヤドライブより多少は良くなったかなあ、という感じです。
Zwift の下りコースで惰性でもっと進むと期待してたのですが。
これは私が期待しすぎていたからかも知れません。もしかしたら KICKR と大差ないのかも知れない。
今度 KICKR を使っている友人宅で乗らせてもらって、そちらと比較するつもりです。
ケイデンスセンサーが内蔵されてない
NOZA V にはケイデンスセンサーが内蔵されてますが、NOZA S にはありません。
でもローラー購入を検討している方って既にケイデンスセンサーをお持ちなのではないかと (私も持ってます)。
そういう方にはデメリットにはなりませんね。
タイヤドライブよりは高額
そりゃ当たり前です。無理やり難癖付けてる感じですみません。
良い点、に書いた内容を考えて、私はむしろお買い得と判断して NOZA S を買いました。
NOZA S はオススメ!
これからスマートローラーの購入を考えている方、NOZA S は本当にオススメです。
持論ですが、バイク自体にお金を費やすよりも、トレーニング環境にお金を費やす方が、コスパが良いと思ってます。
そして、この NOZA S は他のダイレクトドライブローラーと比べて、機能面と価格面のバランスがとても良い。
是非ご購入をご検討ください!
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