無計画トレーニングのススメ

トレーニング理論

海外Ironman・国内5大ロング全完走の管理人がお届けします

私、以前はトレーニング計画を細かく立てる派でした。レースから逆算して週単位に負荷と練習時間を割り当てて、その週の中のサイクルも決めたりして。

ですが、そんな計画通りに練習できるとは限らずストレスが溜まったりして、そんなこんなで今は無計画派です。
でも、ただ低強度をダラダラやっている訳ではありません。

計画どおりに練習できなくてイライラしてしまうアナタに読んでいただきたい記事です。

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計画通りに練習できないとストレス

私はこれまで色々なトレーニング理論に触れ、練習本を読んだり動画を観たりして知識を増やしてきました。

ピリオダイゼーション、TSS、ポラライズド、インターバル、ビルドアップ、閾値走、二重閾値走、アクティブレスト、等々。

以前はそれらを取り入れようと細かく計画を立てていました。

水曜に高強度のポイント練を入れて、土曜にLSDやって、日曜に閾値走して、月曜にアクティブレストして、それ以外は中強度、これを 3週間続けて 4週目はボリューム落として、みたいな。

ですが、仕事や家庭の事情で計画通りに練習ができないことが多く (子どもが小さかった頃は尚更)、それがストレスになってしまいました。
趣味なのにストレスを感じるなんて本末転倒ですよね。

不調時に計画どおり練習したら逆効果に

トレーニングできる時間が確保できたとしても、疲労が溜まっていたり風邪気味だったりすることもあります。
こんなときに無理に計画通りの強度・時間をこなそうとして、速くなるどころかケガや寝込んでしまったことが何度もあります。

体からの声を聴かなかった罰です。

そんなこんなで計画をどんどん大ざっぱにしていったのですが、それでもきちんと目標達成できるので、計画を立てなくなりました。

無計画でも3原則は意識する

無計画といっても適当にダラダラ泳いだり漕いだり走っている訳ではなく、トレーニングの3原則は意識するようにしています。

トレーニング理論って流行り廃りがあるんですが、これは1950~1960年頃に確立されて以来文字通りトレーニングの「原則」となっており、私のディシプリンとしています。

  • 過負荷の原則
    適切な負荷をかけることで能力が向上します。
    緩く泳いだり漕いだり走ったりしただけでは成長が限定的になってしまいます。
  • 特異性の原則
    目的に合ったトレーニングをすると能力が向上します。
    短距離のレースはスピード重視、長距離のレースはスタミナ重視となり、レースの距離によって効果の高い練習は異なってきます。
  • 可逆性の原則
    練習を休んでいると能力が元に戻ってしまいます。ケガして長期離脱は避けたい。

ウォームアップ中に練習内容を決める

私の場合、ウォーミングアップが終了する頃に心身の状態をチェックします。

体調が良くて気分もノっているときは、そこから高強度トレーニングに突入します。

高強度をやるには少々疲れていると感じたら、中程度の強度の練習を始めます。中程度はトレーニングの大半を占めますね。

かなり疲労が溜まっているとか寝不足でコンディションが悪いと感じたら、低強度におさえます。

ポイント練習を計画していたが仕事で忙しくちゃんと練習ができない日が続き、睡眠不足だけどようやく練習時間を捻出できた。
こんな時に延び延びになっていたポイント練習を敢行すると、体調崩す→オフ日が長くなる→体力が落ちる、という可逆性の原則にハマってしまうことが多いです。

ここはぐっとこらえて低~中強度。

若いうちはまだ無理が効きますが、加齢が進むと体調崩しやすくなるのでより注意が必要です。

長時間練習する計画にこだわり過ぎない

トライアスロンのレースの距離は様々ですが、ミドルディスタンスの制限時間はおよそ 8時間、ロングディスタンスなら制限時間 15~17時間ってところです。

特異性の原則のとおり、長距離レースを狙うならそれなりの長距離・長時間のトレーニングをおこなう必要があります。

ただ、仕事や家庭の事情で、長時間練習を計画しようとするだけで気が重い、なんて方もいるかと思います。

そんな時は、とりあえず朝イチでトレーニングして、チャンスがあればその日にもう 1回トレーニングする。つまり2部連です。
こうすることで疑似長時間トレーニングができます。

練習のために長時間を確保するなんてできないーと言ってても体力は向上しません。柔軟に対応していきましょう。

調子が良い時にやり過ぎない

調子が良くて連続して長時間・高強度の練習ができる時もありますが、その時は調子に乗って練習やりすぎないように注意しましょう。

私の場合、こういうことをするとだいたい関節・筋肉を傷めますね。そして練習に穴を開けてしまう・・・。

調子良いときは高強度練習やるので実はケガするリスクが高い、ということは頭の片隅においておきましょう。

ここは経験を積んで自分の耐久力・回復力を見極めるしかないかも。

計画にこだわって苦しまない

細かく計画を立ててその通りに練習することで速くなると考えていた時期がありましたが、先述の通り、計画どおりトレーニングが積めないときのストレスが大きくて、妻とも時折ギスギスしたこともありました。

そんな自分が嫌すぎて敢えて計画を大ざっぱにしてみたら、それでもそれなりに高強度や長時間練習やるし、ロングはちゃんと完走できるし、もう計画を立てなくてもいいんじゃないか? という境地に至りました。

経験を積んでいくうちに、数字や計画に囚われず、自分の体調やメンタルをよく観察し、自身の持つトレーニング理論と照らし合わせながら柔軟に対応すれば、きちんと成長できることが分かってきました。

競技にシリアスに打ち込む方からは甘く見えるかも知れませんが、エンジョイ勢であればこれくらいのスタンスで良いかなと。

計画が守れない自分を責めてしまうくらいなら、いっそ計画の方をゆるくしてしまう
そんな発想の転換が長く楽しく続けるコツかもしれません。

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